seo news:元Googleサーチクオリティーチームの長山氏からのアドバイス
【重要度:★★★】
twitterの情報です。
元日本のGoogle社のサーチクオリティーチーム所属で、現在はWebマーケティング会社所属の長山一石氏の一連のツイートを紹介します。
Googleのサーチクオリティーチームの公式発言として、ジョンミュラー氏の発言を時折このニュースでは取り上げています。
その発言の裏にある、明言できない(したくない)できない真意の部分も含めてできる限りここでは掘り下げるようにしています。
Googleを退職したあとでも守秘義務があり、核心に迫る部分については公にできないはずです。今回の長山氏のTwitter上での発言はかなり核心に近い踏み込んだものもあります。また、Googleはどう考えているのか?それを考えて洞察することはSEOに強くなるコツですが、そのGoogleの考え方を学ぶ上でも端的に要点を知る上で重要な手がかりになるTweetも数多くあります。
【SEOで意外と認識されていないこと1】
・GoogleにURLをちゃんと発見させること→特に中~大規模サイトでは重要。ページスピードやコンテンツ作りよりも先にやるべきことがある。
— Kazushi Nagayama🦉長山一石 (@KazushiNagayama) October 29, 2021
いくつかピックアップしてみましょう。
- ・「重複ペナルティ」というものは存在しない。サイト上に重複しているコンテンツが存在していることは、通常は問題にならない。普通にサイトを運用している中で「ペナルティ」などを受ける心配はゼロ。評価分散の懸念が大きければ、正規化などで対応すべし
→ これはまさしくそのとおりで誤解されていることが非常に多い事柄です。 - ・301リダイレクトは、ずっとし続けなくてもいい。ポイントは、内部リンク構造などを見直し、リダイレクト前のURLへのアクセスをなくすこと。そうしてリダイレクト前のURLの存在感がなくなったら、解除してもSEO上問題はない。
→ ジョンミュラー氏は目安は1年と言っていますが、あくまでこれは期間をざっくりいうとという話で、こちらのTweetのほうが本質をついているといえます。 - ・クライアントサイドレンダリングは、検索エンジンに負担をかける。 中規模から大規模サイトにおいては、この余分な負荷は命取りになりうる。Webサービス運営者は、ページの発見やコンテンツのインデックスのため、サーバーサイドレンダリングを検討すべき。
→ 近年Googleのインデキシングは遅い傾向がありますが、それはJavaScriptの処理を行うことによって、Googleのクローラーの負荷が上がったことが要因としてあると思います(これは推測ですが)。できる限りJavaScriptの実行をさせないでもインデックスさせることが検索エンジンに対してやさしいサイトづくりにつながるということです - ・title タグの重複は大きな問題ではない。検索者にとって意味のある文字列を title 内に入れることが重要。Canonical の適切な設定やコンテンツ自体の差分があれば、title の重複を避けるためだけに余分な文字列を追加する必要はない。
→ Googleが進歩したということですね。とはいえやるに越したことはないと思いますが・・・。 - ・あるURLがどこから発見されたのかはサーチコンソールで調べることができる。 「どういう経路でURLが発見されているのか」は、中規模以上のサイトでは非常に重要。URL検査で確認してみよう。
→ これはいいアドバイスだと思います。Googleのクローラーの挙動を知るヒントになります。 - ・コアアップデートで落ちた、ということは、Googleから見て「サイトの本来の価値を超えて上がりすぎていた」ということ。サイト本来の価値と向き合う時間だと考えよう。
→ 端的でわかりやすい表現ですね。 - ・サイト内のURLが何割indexされているかを調べ「index率」を可視化することは中規模以上のサイトでは良い取り組み。サイト全体に対するindex率そのものは低くても良い。サイトにとって重要なURL群がちゃんとインデックスされているか否かが重要
→ インデックスされないことはよくありますが、それが重要なページかどうかが重要というのはまさしくその通り。もし重要なページがインデックスされていないなら、正規化といった技術面の見直し、導線の改善、コンテンツの品質を見直す必要があります。 - ・サイトマップは、送らなくてもいい。 XML Sitemap は「送らなくてはならない」と思っている方も多いが、実際には送らなくてもいいサイトがほとんど。内部リンクなどを通じて、URLの発見動線をボットに対してもユーザに対しても提供しよう。
→ 当ニュースでもお伝えした通りです。 - ・E-A-T を気にしたら負け。 E-A-T は「専門性・権威性・信頼性」の略で、もてはやされがちだが、「E-A-Tを目指す施策」にこだわることに意味はあまりない。空虚な概念を追い回すのをやめ、目の前にある検索クエリと、訪れるユーザをもてなすことに注力しよう。
→ 負け、という表現はあえて言い切るとこうなるという感じですが、考えても仕方のないことは考えないということですね。 - ・WebプロダクトのSEOは、記事コンテンツの作成ではなくプロダクト本体の改善に注力すべき。 SEOに注力する際、記事コンテンツの制作にリソースを割り振ってしまうケースも多いが、中長期的には悪。プロダクト本体の検索体験の改善に注力しよう。
→ これはまさしくその通りで、コンテンツよりも先に商品やサービスの良さを伝えることに注力すべきです。それを充分にやりきってから、コンテンツに取り掛かるべきです。 - ・コンテンツの合法性はランキング要素ではない。
→ 興味深いです。内容の正誤だけではなく合法性も勘案していないのですね。まだGoogleはそこまでたどり着けてはいないということなのか?あるいは検索ニーズがあるコンテンツについては非合法であろうと下げるべきではないという考えなのか?2つの解釈があります。おそらくは両方なのではないでしょうか。
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